空のギター
「会場の皆様、楽しんで頂けたみたいですね。それでは、出演者の方々にお話を伺いたいと思います。」



 沢山のフラッシュが光る中、司会者が会場をぐるりと見渡しながら言う。ザワザワしていた人々が静かになると、彼女は再び話し始めた。



「まずは主人公・古屋亮人役のSetsunaさん。初めての映画出演で主役に大抜擢された訳ですが、やっぱり初めはびっくりされました?」

「そうですねぇ……主題歌を歌ってくれないかって言われた時点で凄く驚いてたんで、メンバーの二倍びっくりしましたね。演技なんて未経験なのに本当に良いのかなぁって。
でも、監督や助監督が俺の歌を気に入って採用してくれた訳だから、せめて歌だけでも期待に応えたいと思って頑張りました。」



 演技の方はやはり色々と苦労もしたが、監督やスタッフ、出演者達のお陰でやり遂げることが出来た。それからSetsunaは、辛い時にファンのみんなからもらったファンレターが励みになったということも口にした。



「Quintetを離れて一人でやる仕事は不安だったけど、ファンや出演者の皆さんのお陰で乗りきれました!本当にありがとうございました!!」
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