空のギター
「……ま、Raiseiは放っといて、Kazamiに話聞きましょうよ!Kazamiのお気に入りのシーンは何処?」



 司会者を差し置いて質問を始めたSetsunaに、笑いを堪えきれないメンバー達が吹き出した。彼が「……後で一人ずつ“マイナス2オクターブの刑”ね」と呟くと、即座に「すみませんでしたーっ!!」との謝罪。Setsunaの特性を知っているファンの皆様になら、どういう恐怖を四人が味わったか分かって頂けるだろう。



「えーっと……俺は、みんなが挙げたシーンは全部好きですね。優柔不断なんで選べません!という訳で、Setsunaのお気に入りのシーンは?」



 Kazamiの言葉に、みんな爆笑。Setsunaもこれには笑ってしまった。少ししてから落ち着きを取り戻すと、彼はニコリとして答える。



「みんなが言ったシーンも良いけど……俺は最後のシーンかな。監督が、良い画(え)が撮れたって言ってくれたしね。」



 Setsunaの答えを聞いた人達は、皆一様に頷いてくれた。仲間達から「Setsuna、本当にお疲れ様!」、「ちゃんと演技が出来ててホッとしたよ」などの声がかかると、彼は笑って「ありがとう!」と告げた。
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