空のギター
郵送されてきた分も、後で硝子達が持ってきてくれるらしい。この包みは何処まで増えるんだ……そんなことを思っていた五人の元へ、遂に段ボール箱を抱えたスタッフ達が登場した。
「はーい五人共!ファンの皆様からチョコの贈り物だよー!!」
「防腐剤入れてくれてると思うけど、なるべく早い内に食べろよ!」
段ボールの数を数えていた五人だが、五つ目からその気が失せてしまったらしい。「せめて全部一口ずつでも食べようか?」という雪那の一言に、四人が僅か、首を縦に動かした。
お礼を言うと、スタッフ達がゾロゾロと去って行く。彼らが全員帰ってしまうと、それを見計らって硝子が入室してきた。
「あんた達、織春ちゃんからチョコを頂いたわよ!取りに来なさい!!」
硝子の声が弾んでいる。彼女も織春からチョコをもらったのだそうだ。五人が包みを受け取ると、硝子は「雪那にはもう一つ!」と言い、彼に水色の小箱を渡す。それは織春がプロデュースした、“Spring Snow”という香水だった。
織春が香水のプロデューサーに選ばれたという報道があったのは、昨年の12月頃。映画撮影で忙しかった中、彼女は別の大仕事もこなしていたのだ。
「はーい五人共!ファンの皆様からチョコの贈り物だよー!!」
「防腐剤入れてくれてると思うけど、なるべく早い内に食べろよ!」
段ボールの数を数えていた五人だが、五つ目からその気が失せてしまったらしい。「せめて全部一口ずつでも食べようか?」という雪那の一言に、四人が僅か、首を縦に動かした。
お礼を言うと、スタッフ達がゾロゾロと去って行く。彼らが全員帰ってしまうと、それを見計らって硝子が入室してきた。
「あんた達、織春ちゃんからチョコを頂いたわよ!取りに来なさい!!」
硝子の声が弾んでいる。彼女も織春からチョコをもらったのだそうだ。五人が包みを受け取ると、硝子は「雪那にはもう一つ!」と言い、彼に水色の小箱を渡す。それは織春がプロデュースした、“Spring Snow”という香水だった。
織春が香水のプロデューサーに選ばれたという報道があったのは、昨年の12月頃。映画撮影で忙しかった中、彼女は別の大仕事もこなしていたのだ。