空のギター
「あんた達凄いじゃない！私も嬉しいわ!!」

「硝子さん達のお陰ですよ！本当にありがとうございました!!」



　雪那は硝子にお礼を言った。しかし、硝子は首を横に振る。



「私はマネージャーとしてあんた達を支えただけよ。それは、これからもずっと変わらないからね。」



　硝子の言葉で五人は思わず泣きそうになった。自分達を時に厳しく、時に優しく支えてくれる硝子は、既に五人の心強い味方だったのである。



「よーし！今夜はお祝いよ!!あんた達に寿司でも奢ってあげるわ。良い店知ってるからついてらっしゃい!!」

「やったー!!」



　五人は飛び上がって喜んでいる。食べ盛りの五人に、お寿司は最高のごちそうと言っても過言ではないだろう。嬉しそうな目が、それを物語っている。



「……みんな、改めて首位獲得おめでとう！」



　高藤が五人に拍手を贈る。「ありがとうございます!!」と笑うQuintet。社長の目には、キラキラ輝く五色の光が確かに映った。

　それから、硝子と共に彼女行きつけの某寿司屋へ向かった五人。その日、彼らの笑顔が絶えることはなかったという。
< 53 / 368 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop