空のギター
運命の日
オーディション当日。会場は沢山の人々で埋め尽されていた。上空から見れば砂糖に群れる蟻のような光景だろう。噂では一万を越える応募があったらしい。今日審査を受けるのは200人なので、既に9800人以上が落とされたということになる。その中から選ばれるのは、たった“五人”だ。
会場に着いた雪那と頼星は、受付でオーディションの番号札をもらう。雪那のは131番、頼星は152番だ。
「お前、それ似合ってるな。」
「ありがとう!似合うかどうか心配だったんだよね……」
頼星がウイッグを付けて男になりきった雪那に言えば、彼女は嬉しそうに答える。格好はストリート系で、見かけは丸っきり男の子だ。声も低めを意識して、いつもとは違った雰囲気である。普段の彼女を知っている人なら、とても驚いただろう。
「……つーか、雪那がどういうアピールするか楽しみ。後で教えろよ?」
頼星は面白そうにニヤリと笑った。自分の仲間であり競う相手でもある、雪那のパフォーマンスが気になるのだろう。勿論、他の好敵手(ライバル)達のも。雪那は「気が向いたらね」と言って笑顔を返す。その視線は、頼星と同じく楽しさに満ちていた。
会場に着いた雪那と頼星は、受付でオーディションの番号札をもらう。雪那のは131番、頼星は152番だ。
「お前、それ似合ってるな。」
「ありがとう!似合うかどうか心配だったんだよね……」
頼星がウイッグを付けて男になりきった雪那に言えば、彼女は嬉しそうに答える。格好はストリート系で、見かけは丸っきり男の子だ。声も低めを意識して、いつもとは違った雰囲気である。普段の彼女を知っている人なら、とても驚いただろう。
「……つーか、雪那がどういうアピールするか楽しみ。後で教えろよ?」
頼星は面白そうにニヤリと笑った。自分の仲間であり競う相手でもある、雪那のパフォーマンスが気になるのだろう。勿論、他の好敵手(ライバル)達のも。雪那は「気が向いたらね」と言って笑顔を返す。その視線は、頼星と同じく楽しさに満ちていた。