空のギター
「ごめんね織春ちゃん。さっきの衣装に使った上着があれば良かったんだけど……ちょっと衣装が寂しくなっちゃうの。」
「あ、いえ……」
謝るスタイリストの言葉を気にするよりも、織春は代わりの衣装に安心したようだ。ホッと息をついて淡黄色の袖なしワンピを受け取った、その時だった。織春の肩に、何かがふわりと被さる。振り向くと、そこにはSetsunaが居た。自分の肩には白い上着がかかっている。Setsunaが自分の衣装である上着を、織春の肩にかけたのである。
「えっ?あのっ……」
「それ、使いなよ。その方がバランス良いから。」
突然のことに上手く言葉が出てこない織春にそう言うと、Setsunaは背を向けてメンバーの元へ戻ろうとした。が、振り返って織春に言う。
「あ、言い忘れた。君、やってないんでしょ?」
「……え?」
「衣装のこと!だったら胸張って言いなよ……ね?」
Setsunaが微笑むと、織春は自分を中傷したタレントやスタッフ達の方へ向き直る。意地悪タレント達に負けてなんかいられない。彼女はそんな目をしていた。
「……私、やってない!絶対にそんなことしません!!」
「あ、いえ……」
謝るスタイリストの言葉を気にするよりも、織春は代わりの衣装に安心したようだ。ホッと息をついて淡黄色の袖なしワンピを受け取った、その時だった。織春の肩に、何かがふわりと被さる。振り向くと、そこにはSetsunaが居た。自分の肩には白い上着がかかっている。Setsunaが自分の衣装である上着を、織春の肩にかけたのである。
「えっ?あのっ……」
「それ、使いなよ。その方がバランス良いから。」
突然のことに上手く言葉が出てこない織春にそう言うと、Setsunaは背を向けてメンバーの元へ戻ろうとした。が、振り返って織春に言う。
「あ、言い忘れた。君、やってないんでしょ?」
「……え?」
「衣装のこと!だったら胸張って言いなよ……ね?」
Setsunaが微笑むと、織春は自分を中傷したタレントやスタッフ達の方へ向き直る。意地悪タレント達に負けてなんかいられない。彼女はそんな目をしていた。
「……私、やってない!絶対にそんなことしません!!」