Blue Bird
面会が終わり廊下を歩いているとこちらを見ている人影がいた。顔はキャップで隠れていてわからない。構わず歩いて先に進む。

すれ違う時その人のズボンのポケットから何かが落ちた。それを慌てて鷲掴みし走り去る人物に疑問に思いながら家に帰った。


それから数日。食べた食器を洗って、いつものようにゴミを出しに外まで出ると帰り際ポストを確認した。手紙が一通入っていた。宛先は兄のいる収容所。

兄からだった。家に戻り封を破った。そこに書いてあったのは兄の私への想いだった。
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