Blue Bird
カウンターの前でグラスを磨く若い男性に目をやる。
「お忙しいところすみません、こちらについ最近まで勤めていた柚木陸さんのことでお話があるのですが」
兄の名前を出した途端グラスを拭いていた手が止まった。
座っていたお客も私をみる。
重苦しい空気だ。だがここで怯んではいけない。
「私(わたくし)、週刊時報の橘綾香と申します。今回の乱闘刺殺事件について調べてるんですが、マスターは逮捕された柚木陸さんをご存じですよね」
「お忙しいところすみません、こちらについ最近まで勤めていた柚木陸さんのことでお話があるのですが」
兄の名前を出した途端グラスを拭いていた手が止まった。
座っていたお客も私をみる。
重苦しい空気だ。だがここで怯んではいけない。
「私(わたくし)、週刊時報の橘綾香と申します。今回の乱闘刺殺事件について調べてるんですが、マスターは逮捕された柚木陸さんをご存じですよね」