Blue Bird
「心配なら守ってやれ」

一人悶々と考えているとカウンターから声が聞こえた。


「言われなくともそうするよ」

そう言って席から離れカウンターを振り返ると、遠くから苦笑いの彼がみえた。



「大翔」

帰ろうと入り口に向かう足を甲高い声が止める。

ファーのついた黒いコートを身にまとう女がカウンターから離れたテーブル席に座っていた。
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