Blue Bird
ため息をついてお湯を沸かすためやかんに火をつける。

誰かに見られてる気がして仕方がなかった。最近は外に出るのも怖い。度々あった背後の足音は日を増す度にエスカレートしていた。

本当は動きたくない。でもシンバーレインの仕事だけは約束した以上途中で投げ出すなんてことはできなかった。遼司さんや他の人に迷惑はかけられない。

けれどそれ以外は特に用がない限りこもりがちになった。

もともと犯罪者の妹として見られている私は周囲から敬遠されている。私に近づいてくる者なんていない。だから私がいなくて困る人は仕事以外ないのだ。


まぁそれだって人手がほしいだけで私でなくともいいのだろうけど。
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