Blue Bird
「あいつは普段は穏やかで虫も殺さないような奴だが妹のことになると…」


なにかを思い出したように黙り混む大翔さんになにかあったのだろうと悟った。

そうか。二人は親友。きっと私が知らないこともたくさんあるんだろうな。

私は兄さんの、柚木陸の妹。大翔さんはきっと私が親友である兄さんの妹だから本当によくしてくれてるんだ。



「ありがとう」


そんな彼に静かに言った。




隠していたことは私のためだと言っていた。

なんだかんだ彼はずっと私を守ってくれていたんだ。自分から危険な道に首を突っ込んだこの私を。
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