彼×私のdiary
外は思ったより、清々しい。
「ん〜」
大きな伸びをして気合いを入れる。
「よし!」
笑顔を作り、待ち合わせ場所に向かった。
「莉亜ちゃん遅いよ〜」
「ごめんね〜。寝坊しちゃってさ!」
「ほら、早く行くよ」
そう言って、私の手を引っ張って歩き出したのは、友達の由芽ちゃん。
この学校に来て、初めての友達だ。
たまたま、近所だったのがきっかけで仲良くなった。
「ほら、莉亜ちゃんも早く歩いて!」
「はいはい」
由芽ちゃんは、少しポッチャリしてるけど、トークは誰よりも上手い気がしている。
まあ、つまり、面白いってことさ。
「はぁはぁ…やっと着いた」
「由芽ちゃん急ぎ過ぎ、全然余裕じゃん。」
8時までに学校に行かなくてはいけない私たちは、7時半に学校に着いていた。
「ホントだ!ごめんごめん」
ニコニコしながら言う。
それにつられて私も思わず微笑んでしまう。
「じゃあ由芽ちゃん、ばいばい。また帰りね〜」
「ばいばい。」
由芽ちゃんと私は不幸なことに、違うクラス。
人見知りの私には、神様が与えたミッションにしか思えない…。