俺様上司は、極上の男!?
「もう、イイッス。体調崩した自分が悪いッス」


「元気だしな。治ったら、飲みに連れてってあげる」


少しぽっちゃりのメグ子さんは、丸い手で私をイイコイイコしてくれた。
癒し系だぜ、メグ子さん。


「ところで、資料室の第2グループスペース、片しとけって総務から電話があってさ。つぐみ、行けない？」


「メグ子さん、本題そっちだったんでしょ」


「ごめんごめん、私これから東西デパートで打ち合わせ。ムドラのブース広げたいって言うからさ」


メグ子さんはジャケットを羽織ると、手を振って外出してしまった。

メグ子さんはデパートなどのスポーツ用品売り場に、ムドラの商品ブースを設けてもらう営業役だ。
第2グループは20名の体制で、社内では小さい部署になる。

表参道にある路面店の運営管理こそ、決まったチームがやってるけれど、それ以外の営業や広報、庶務は時によってあたる人間が変わる。
ここは誰もがすべてをこなせるスキルがいるのだ。

私みたいに若い社員はアシスタント業務が多いから、余計にいろんなことを覚え、率先して動かなければならない。
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