俺様上司は、極上の男!?
「課長、前の部署は千葉工場って伺ったんですが、あちらでもひとり暮らしだったんですか?」


櫟課長の表情がわずかに固くなった。
本当に些細な変化だったけれど、今までのリラックスしたムードが変わったので、私は気づいた。

聞いちゃいけないことだった?

課長はすぐに強張った雰囲気をほどき、答える。


「いや、近くに実家がある。車で通勤していた」


「あ、そうなんですか。じゃ、ひとり暮らしは初めてですか?」


「大学時代とアメリカ留学してた時はひとり暮らしだよ」


課長はごく普通に答えてくれる。さっきの変化は私の気のせい?
なんだったんだろう。


「入社してからずっと、千葉工場の勤務だったんですか?副工場長だったって……」


「太刀川は……」


不意に課長が言葉を被せてきた。
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