俺様上司は、極上の男!?

「もう、平気か？あまり無理をするなよ」


一度だけ、課長にそう言われた。二人きりになった一瞬に、髪を触られながら。

その一瞬がなんだか妙に嬉しかった。

ま、それ以上接触したり、からかうような誘いをされたりって言うのは、無いんですけどね。

今週はお互いあちこちから呼び出されたり、別々に外出だったりと時間が無かった。
しかも、第2グループの他のメンバーも忙しくて、夜もなかなか二人きりになれなかったもんなぁ。


そこまで考えて、自分の頬に手を当ててしまう。

私……櫟課長と二人きりになりたいのかな。

治ったら、そういうことしてもOKみたいな約束はした。

待って、待って。
それだって、綿密な約束じゃないよね。

私が調子にのって、「さあ、課長！いっちょやりましょう！」みたいな態度とれない。
また、自意識過剰女になってしまう。
というか、どんだけしたいんだ、この女って感じになるのは避けたい。