俺様上司は、極上の男!?
「ムドラ本社に送っておけ」


それだけ言うと櫟課長は輪を離れ、自分の席に戻ってしまった。

あ、やっぱり浮かれてたのは私だけだ。

私がちょっと露出を増やしたくらいで、課長がどうこう言うわけないじゃん。
わかってたけど……どこかで「似合ってる」とか優しい言葉を期待してた私。

ああ~、バカだ~。恥ずかしい~。


「っていうか、鮫島の少年らしさが止まらないんだけどー」


輪の中で岩田さんが小花をいじって笑いだした。
メグ子さんも横から言う。


「確かに!タンクトップ着ると、キッズ感、半端ないわ!あんたホントに25歳?」


「仕方ないじゃないスか~!サンプルがMサイズだから、私にはデカいんスよ!」


「サイズ感の話じゃなくて、雰囲気!」


小花の反論にみんなが突っ込み、輪の中にいた全員がどっと笑った。


「太刀川、ちょっとこい」


輪の中にいた私を、後ろから櫟課長が呼んだ。
< 166 / 284 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop