俺様上司は、極上の男!?
私が怒りと失望で声も出せなくなっていると、裕太が重ねて言った。


「同期や友達に色々言われてあいつも傷ついてる。おまえから、何か一言連中に言ってもらえれば……」


「悪いけど、私が指示してるわけじゃないし、力になれない」


涙が出そうだった。ずっと大好きだった男が裏切ったあげく、全く筋の通らない話を相談してきている。

傷ついたのはこっちだよ。
それを知っているなら、せめて放っておいてよ。

唇を強く噛み締め、今度こそ立ち上がった。


「裕太も朋子も恋愛が始まったばかりで、頭ん中お花畑だもんね。正常な判断ができないのは、そのせいと思って許すよ」


背を向け、裕太の顔を見ずに言う。


「仕事中にプライベートな話で時間を割くのは嫌いなの。もう、やめて。バイバイ」


裕太を置き去りに、私はミーティングスペースを後にした。





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