俺様上司は、極上の男!?
「おま……ガチの自意識過剰女……ぶはっ」


「もう結構です!失礼しました!忘れてください!」


私は恥ずかしさと怒りで真っ赤になりながら怒鳴った。

だって、一度寝ちゃった相手に、こんなにちょっかい出されまくって、『もしかしたら』って揺れない女子なんている?
相手はクールな王子様系イケメンよ?


ひとしきり笑うと、櫟課長は笑顔のまま言った。


「逆に聞くけど、太刀川は俺と付き合いたいの?」


「え?」


すっかりふてくされていた私は、思わぬ反撃に驚く。
質問を質問で返すなァッ!という某有名漫画のセリフが浮かんだけど、それは上司に対して言えない。


「ええと、まだ手痛い失恋をしたばかりなので、次の恋は……考える余裕がないです……」


「なら、それでいいだろ?」


いえ、あなたのご意見はまだ聞けてないんですけど。
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