良い子とは呼ばせない

・親ときどき私

家に帰って、アイスを食べながらソファーでくつろいでいると、台所で晩ご飯の用意をしていたお母さんが私のもとにやってきた。


「桃、今日面談だったんでしょ?どうだったの」



私が「別にー」「普通ー」とやる気のない返事をすると、お母さんは「張り合いのない子だねえ」とぶつぶつ呟きながら、



「まあお母さんも城北で良いと思うよ。近いし、大学進学率もいいしね」



と言った。



おいおい、誰が大学行くって言った?と心の中で突っ込みながらも、何1つ反論できない私。



他にやりたい事もないし。



リビングの壁に掛けられた、私の昔描いた絵を眺めながら、残りのアイスを勢い良く口に頬張った。



ああ、頭がキーンとする……。
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