良い子とは呼ばせない
あの時感じた悔しさが、鮮明に蘇ってくる。



私が見た野原は確かに赤くて
この世のものとは思えないほどに美しかったのに



どうしてダメなの?
野原は緑でなければダメなの?



そして何より許せないのは
先生の言う通り、野原を書き直した自分。



思えばあの時から、私は仮面をかぶりはじめたのだと思う。
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