先輩しかもう見えないんだよ…
夏休み直前
ミーンミンミン…
ミーンミンミン……





ミーンミンミ
「あーもうウルサイっ」





荒々しい声が教室に響いた。





「ウルサイのはお前や中原。」





教師の冷たい視線とクラスの冷ややかな視線が自分に降り注いだ。





「す…すいません…」





あたしは理科の教科書に顔を附せて窓の外を眺めた。




「ヨソミするなんて余裕だな…?」




「すいませんンι」




若い教師の顔があたしを覗き込んだ




「放課後居残りやあぁ!!」





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