腹黒王子の取扱説明書
13、駄々っ子な彼 ー 麗奈side
「今日のスケジュールですが八時三十分から社長との打合せ、十一時にジュピターの開発研究所視察、十六時に経済紙の取材、十七時に……」
専務室でスケジュール帳を読み上げていると、パソコンの画面を見ていた俊が顔をしかめた。
「ちょっと待って、念仏じゃないんだから。無駄が多いんだよね。ケータイかパソコン見ればわかるんだからさ、変更があるかどうかだけ確認してくれればいい。わからないことがあれば、俺から確認する」
俊に「君は馬鹿か」と言われてる気がする。
でも、須崎さんは何も教えてくれなかった。
昨日の午後、須崎さんを呼び止めて彼が私に教えてくれたことと言えば、俊の個人情報だけ。
「須崎さん、これだけじゃあ、何していいかわかりませんよ」
私が困惑していると、須崎さんは私を嘲笑うかのように言った。
「玉の輿に乗りたければ、一生懸命奉公するんだな。まあ、長谷部はその程度じゃ落ちないが」
専務室でスケジュール帳を読み上げていると、パソコンの画面を見ていた俊が顔をしかめた。
「ちょっと待って、念仏じゃないんだから。無駄が多いんだよね。ケータイかパソコン見ればわかるんだからさ、変更があるかどうかだけ確認してくれればいい。わからないことがあれば、俺から確認する」
俊に「君は馬鹿か」と言われてる気がする。
でも、須崎さんは何も教えてくれなかった。
昨日の午後、須崎さんを呼び止めて彼が私に教えてくれたことと言えば、俊の個人情報だけ。
「須崎さん、これだけじゃあ、何していいかわかりませんよ」
私が困惑していると、須崎さんは私を嘲笑うかのように言った。
「玉の輿に乗りたければ、一生懸命奉公するんだな。まあ、長谷部はその程度じゃ落ちないが」