腹黒王子の取扱説明書
「そう言えば、八時過ぎたのに専務まだ来ないわね?」
うっ、俊からのメール読んでたのお見通し。鋭すぎる。
「……十時フレックスだって。風邪引いたみたいで」
「二人して風邪なんて。キスでもしたんですか?」
ニヤニヤしながら美月ちゃんが私の顔を見る。
「…ただの偶然です。ほらほら美月ちゃん、常務室の電話がずっと鳴ってるよ」
私が指摘するとすぐに美月ちゃんがデスクの上の電話機のボタンを操作して、常務の代わりに電話に出た。
「あっ!お待たせしました」
追及を逃れてホッとしていると、杏子がにっこり笑ってウィンクした。
「うまく逃げたわね」
「ははっ」
私は笑って誤魔化す。
俊があんなメール送ってくるからだ。
専務室の掃除はメールを処理した後にしよう。
須崎さんにも俊から連絡がいっているようだし、まずは俊のスケジュールの調整か。
うっ、俊からのメール読んでたのお見通し。鋭すぎる。
「……十時フレックスだって。風邪引いたみたいで」
「二人して風邪なんて。キスでもしたんですか?」
ニヤニヤしながら美月ちゃんが私の顔を見る。
「…ただの偶然です。ほらほら美月ちゃん、常務室の電話がずっと鳴ってるよ」
私が指摘するとすぐに美月ちゃんがデスクの上の電話機のボタンを操作して、常務の代わりに電話に出た。
「あっ!お待たせしました」
追及を逃れてホッとしていると、杏子がにっこり笑ってウィンクした。
「うまく逃げたわね」
「ははっ」
私は笑って誤魔化す。
俊があんなメール送ってくるからだ。
専務室の掃除はメールを処理した後にしよう。
須崎さんにも俊から連絡がいっているようだし、まずは俊のスケジュールの調整か。