腹黒王子の取扱説明書
4、彼の腕の中 ー 麗奈side
八時三十分の始業時間の鐘と共に慌てて席につく。
駅から歩いて十分の距離をずっと走ってきたから、息切れがひどい。
良かった。何とかギリギリ間に合った。
専務の家を出ると、目の前にはエレベーターがあった。
マンションの最上階のペントハウス。
いかにも専務らしい家だ。
そのままエレベーターで一階に下りると、コンシェルジュに挨拶された。
「おはようございます」
私のドレスを見て一瞬驚いた顔をしたけど、コンシェルジュの若いお兄さんは職業柄慣れているのか専務のような人を見下すような視線で私の事は見なかった。
このドレスを着たまま電車で帰りたくない。
こんなドレスでいれば、お水だってすぐにバレる。
嫌な視線でじろじろ見られるのは嫌だ。
高くつくけど、タクシーで帰ろう。
駅から歩いて十分の距離をずっと走ってきたから、息切れがひどい。
良かった。何とかギリギリ間に合った。
専務の家を出ると、目の前にはエレベーターがあった。
マンションの最上階のペントハウス。
いかにも専務らしい家だ。
そのままエレベーターで一階に下りると、コンシェルジュに挨拶された。
「おはようございます」
私のドレスを見て一瞬驚いた顔をしたけど、コンシェルジュの若いお兄さんは職業柄慣れているのか専務のような人を見下すような視線で私の事は見なかった。
このドレスを着たまま電車で帰りたくない。
こんなドレスでいれば、お水だってすぐにバレる。
嫌な視線でじろじろ見られるのは嫌だ。
高くつくけど、タクシーで帰ろう。