また、君を笑わせよう
鞄を床に置きながら返事をした。



「ところで藍那君、君の話によれば昨日はお風呂に入っていないのではないですか?」



「げっ、忘れてた…」



昨日は疲れ切っててそのまま寝たんだよな。



「今の時間帯、誰もいないと思うので一風呂浴びてから壬生寺での暮らしを教えましょう。お風呂は右の突き当たりにあります。」



常紋さんの指差す方に目を向けると、長い廊下の先に曲がり角がある。



「着替えなどは置いておきます。身支度が整ったらさらにまっすぐ進んで私の部屋に来てください。」



「何から何までありがとうございます。」
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