また、君を笑わせよう
人混みの中から凛と響く声がし、気になって振り返ると、浅葱色の羽織を着た集団がいた。



「もし物騒なことをするようだったら俺が斬ってやるよ。」



青年がヘラヘラ笑いながら言う。



「み、壬生浪士組!」



「俺たちのことを知ってんなら、尚更盾突くのはやめといたほうがいいぜ。」



一際背が高く、槍を持った青年も現れた。



「すみませんでしたああああ!!」



さっきまでの威勢はどこに消えたのか、男は半泣きになりながらその場を離れた。
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