また、君を笑わせよう
野菜などを台所に置き、風呂敷を持って常紋さんの部屋に向かう。



部屋の前に着き、一声かけた。



「常紋さん、藍那です。」



「どうぞお入りください。」



襖を開け、中に入ると俺はこの世の終わりを感じた。



目の前には心配どころか笑みを浮かべている常紋さんがいて、ひしひしと怒りが伝わる。



「藍那君、どこでなにをしていたのですか?」



静かに問いかけられ、俺の寿命は一年縮んだが理由を説明した。


もちろん新選組のことは話さずに。
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