また、君を笑わせよう
「ひとまず座ろう。立っているのも窮屈だからな。」



俺も起き上がり、きちんと座る。



「だいたいの話はわかった。して、修行僧と名乗っていたのは本当か?」



「ああ、それにそれらしい格好もしていた。」



新ぱっつあんも真剣な表情になって言う。



「そうか…だが、腑に落ちない点がある。」



土方さんが考え込むように、顎に手を当てた。



「あの晩捕まえた浪士が言ってたんだが、あいつは異国から来たばかりだ。そんな奴が一週間で出家できるか?」
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