モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
けど、確かに再会したあの日………桃を見て「女」なんだと感じたし、悔しいけど綺麗だと思った。
桃には確かに他とは違う何かを感じてる。
小学生の時は、正直、桃のことが好きだった。
可愛かったし、どんなにからかってもついてくるし、小学生らしい好きという感情は持ってた……けど、言うことはなかった。
告白できるほど俺はできた人間じゃなく、素直になれる環境にはいなかった。
だから、今も特別な感情に気づかないようにしてるのかもしれない。
引っ越して会わなくなった3年間で、更に「好き」という感情の執着心はなくなった。
恋愛なんてめんどくさい。
欲を満たしてくれればそれだけでいい。
「お詫びで今日は泊まってくれるんじゃなかったのぉ?」
「今日はそういう気分じゃねぇの」
「あっそー。じゃあいいよ、またねぇーん」
……ヤること以外に求めるものは何もない。
桃みたいな純粋なやつと関わっていい人間じゃないから、今日こうして桃に突き放されてよかったのかもしれない。
女を駅まで送り、英二たちが近くにいるというから合流することになった。
ファミレスで少し時間を潰した後、他にいたやつらは解散し、俺は英二の家に行くことになった。