モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「あの……そろそろ、手首……」
遠回しに言ってみると太陽くんも自分が大胆な行動をしてることに気付いたのか、顔を赤くして素早くあたしから離れた。
こういう可愛いところも太陽くんっぽい。
「ね、ねえ!2人って付き合ってんの?!」
「えっ?!」
「つ、付き合っ……?!」
横からいきなり現れた巻き髪の女の子。
話したこともなければ見たこともない子だけど、上履きを見る限りタメらしい。
興味津々にあたしと太陽くんの両方を見ながら身を乗り出して聞いてきた。
その後ろにはたくさんの女の子たちがいて、きっと太陽くんのことを好きなファンだろう。
まさか、こんな注目までされるとは。
「あたしお祭りに2人でいるの見たんだよねー。それに最近よく一緒にいるからさー」
疑い深い目であたしをじーっと見てくる女の子。
ただならぬ雰囲気を醸し出していて、要するに人気者のみんなの太陽くんと最近仲良くしているあたしのことが気に入らないんだろう……。
潰しにかかってきてるのは見え見えだ。
「ねえどうなのー?付き合ってんのー?付き合ってないのー?」
こういうトラブルが始めてなため、どうすればいいか分からずあたしの思考回路は停止した。
その代わりに太陽くんが弁解してくれるかと思った……が、