モテすぎる先輩の溺甘♡注意報


今になってとんでもないことをしてしまったんだと自分を恨む。

正直なんでいきなり「好き」と言ってしまったのかわからない。


あるとするなら、あたしの脳と身体は久しぶりのひーくんを目の前にし、悩殺フェロモンにやられて勝手に判断してしまったに違いない。

それしか考えられない。



確かに小学生のとき、ひーくんのことがずっと好きだった。



当時住んでいたアパートの部屋が隣同士で、小学生のときは近所の子どもたちと混ざってよく遊んでた。



最初は頼れるお兄ちゃんって感じで恋愛感情はなかったものの、ひーくんのことを好きなんだと気づくのに時間はかからなかった。



ひーくんが中学生になると遊べる時間はまったくなくなり、一気に関わらなくなった。


派手な人たちと付き合うようになったひーくんの髪色はどんどん明るくなっていく。


それは思春期にはよくある“ぐれてしまった”わけで……小学生ながらに近づいちゃいけないのはわかったし、前のひーくんじゃないんだってこともわかった。


だけど、部屋が隣だから知りたくなくてもひーくんちに女の子が入っていくことも何度か見たことがある。

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