モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「あ、ご、ごめんっ。驚かせた、よね?」
太陽くんもあたしの目線に合わせるようにその場でしゃがんだ。
「ごめん。でも、俺本気で好きなんだ。本当はいつもキスしたいけど我慢してる、くらい」
「……」
「いつになってもいいやって思ってたんだけど、やっぱり、俺は今すぐにでも桃ちゃんと付き合いたい」
「……」
「だから……この夏休み中に、真剣に俺とのこと、考えてほしいんだ」
「……うん」
「100%俺のこと好きじゃなくてもいいから。ちょっとでも望みがあるなら、前向きに考えてほしい」
「うん」
「あり、がとう。じゃ、じゃあ、俺、先に戻るね……!」
ぼやける視界の中でも太陽くんの顔が赤いことは分かり、この場にいるのが気まずかったのかすぐに行ってしまった。
キス、されちゃった。
告白も……ついに、されちゃった。
断る理由なんか何一つないのに、何ですぐに返事が出来なかったんだろう。
あぁ……それより、頭がクラクラする。
キスされたからかな……ドキドキして頭がボーッとするのかな……。