モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
付き合ってるわけではないし、告白もされたわけではない……。
ひーくんからしたらどうなのか正直言って分からないけど、でも確かにあたしに特別な感情を持ってるとは言ってくれた。
それって、つまり、どういうことだ……?
「桃!聞きたいことたくさんあんだけど!この後時間ある?!」
葉月たちからお声がかかり、あたしはホームルームが終わったあと、事情聴取を受けることになった。
「まずはね、簡潔に聞きたいことをまとめると……太陽くんと体育館を出て行ったよね?そのあと何があった?それと本宮先輩とも何かあったんだよね?それは何?どっちと付き合うことになってんの?」
「あんたが今日だけで2人と騒ぎになったから、みんなソワソワしちゃって大変だったんだから」
そのあと日菜子は「しかも大人気の2人だしね……」と困ったように付け加えた。
周りがソワソワするように、本人のあたしだってソワソワしてる。
どこからどう話せばいいか分からなくなって、とりあえずあったことを全部包み隠さずみんなに話した。
途中で廊下から声が聞こえて、何回か小声になることもあった。