モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
あたしは両手首を引っ張られ、さらにひーくんに近付いた。
ひーくんが机に座ってるためちょうど目線が同じになり、あと少しで鼻先がぶつかりそうなくらいあたしたちの距離は近かった。
「あー……マジでイライラする」
「え?」
「何でこの陽様が桃なんかに振り回されなきゃいけねぇんだよ?ん?」
「え?え?」
「桃ちゃんは今日から俺の女になんだよ?いい?だからこれからは勝手な行動すんなよ?」
「っ……」
「返事がねぇなー」
「は、はいっ……」
顔が火照るのを感じながら………あたしはひーくんに唇を奪われた。
たぶんきっと付き合って初めての、恋人としてのキスをした。
……もちろん、すぐに激しい方へと移行はしたけど。
説明するまでもなく、あたしは呼吸を整えるのに必死になり、帰り道は幸せでいっぱいでどうやって帰ったかまったく覚えていない。