モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
二の腕を揉むのを止めないひーくん。
とりあえず片腕で自分の胸を守るのに必死なあたし。
デート初日………、波乱の幕開けです。
それからもひーくんの「エッロいことさせて」攻撃は少し続き、これだけは譲れずガードを緩めなかったあたしに最終的には折れてくれた。
……しかし、案の定ひーくんは拗ねてしまった。
「ねえねえ、どこ行くの?」
「……」
「どっかのお店……じゃないよね、だってここら辺は家しかないもんね」
「……」
「どこ行くんだろうなー」
「……」
「どこ行くかだけでも教えてほしいなー」
あたしの家から歩き出してもうすぐ15分が経とうとしている。
さっきからあたし1人だけでしゃべってて、ひーくんは一言もしゃべってくれない。
今日はデートじゃないって意味深なこと言われたからとりあえずどこに行くかだけでも知りたいのに……。