モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「着いた」
すると、ある家の前で立ち止まったひーくんはさっきまでしゃべらなかったのに突然口を開いた。
着いた?
はい?
目の前には住宅街の中にある一軒家。
表札を見ても知らない苗字だし、こんなところ来たことないし、一体誰の家なのか何のために来たのかさっぱり分からない。
「あ、もしかして友達の家?」
「ちげーよ。一時期遊んでた女の家」
「……」
「今から決着つけるから」
「……」
「お前はここにいてくれればいいから」
「えっ、ちょっ、」
いきなりそんなこと言われても……!
心の準備というものがあるんだよこっちには!!!
それに一時期遊んでた女ってことは………ひーくんのことだからさぞかし可愛い子が出てくるに違いない。
顔面偏差値では圧倒的に勝てる気がしない。