モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
まるで目がくりくりして可愛いチワワのようなこの子は、最初あたしのことを見たけどそれからはひーくんをずっと見つめている。
嬉しそうにひーくんを見つめているその子を見て………、あたしは自分を見ているような感じもした。
ピンクのTシャツにフワフワした生地でできたショートパンツという「THE 女の子」な格好をしているその子は………
ひーくんの目の前に来るなり、いきなりひーくんの両手を握り出した。
なにっ……?!?!
「彼女が出来たなんて嘘だよね?だって彼女なんて存在めんどくさいって言ってたもんね?」
「とりあえず手ぇ離して」
「あたしの気を引こうとしてそんな嘘ついたんでしょ?ヤキモチ妬かせたかっただけでしょ?」
「悠里(ゆうり)。嘘じゃねぇから。とりあえず手ぇ離せ」
こんな状況でもひーくんは冷静で、声はいつもよりトーンが低い。
「その子が彼女なの?」
「そう。可愛いでしょ、俺の彼女」