モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
そういえば、今日の用事はもう済んでしまった。
昨日の電話ではデートじゃないって言ってたから、もしかしたら今日はこれでバイバイするのかも。
え、やだ……まだ帰りたくない……。
ひーくんにとりあえずついて行ってるだけのあたしは、これからどこに行くのかも分からずただただ不安ばかりが募っていく。
商店街に入ると、夏休みに入ったこともあってかいつもより人で賑わっていた。
「ねぇねぇ、どこ行くの?」
「どこって?」
「だって、今日デートじゃないんでしょ?そしたらこれからどこ行くのかなって……」
「どっか行きたいの?」
「……そういうわけじゃないけど、」
「デートするよ、これから」
「えっ?!デート?!」
いきなりのデート発言に驚くあたし。
そんなあたしをよそにひーくんはあたしの右手を握り歩き始めた。
て、て、手繋いでる……?!?!
しかも指が絡まる恋人繋ぎ……!!!
興奮しすぎて体中の温度が上がり、沸騰寸前だった。