モテすぎる先輩の溺甘♡注意報





「みんな俺に彼女っていう存在ができて信じられないらしい」


「そりゃあ、ね。過去の行い知ってたら誰でも信じられないよね」


「俺が友達でも信じられねぇな」




女好きで彼女を作らないことで有名だったひーくんだもん。



そんな人にいきなり彼女ができたって聞いても信じることができないのは当然の話。




「だから今日みたいに紹介して、少しずつでもお前と真面目に付き合ってるってことが広まればいいなと思ってる」


「……」


「あいつら口軽いからすぐ広まるだろうな。まぁ、そしたらお前も少しは安心できるだろ」




速度を緩めることなく、当たり前のようにあたしの手を握って………隣を歩く彼。



言葉の大きさに気付いてないのか、あたしの顔を見ようともしない。



……あたしばかり、ドキドキさせられる。



隣にいる暴君は、いとも簡単にあたしの体温を上げて鼓動を速くさせる……。



今日の行動は全部全部、あたしのためだった。



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