モテすぎる先輩の溺甘♡注意報




………そして、これからが地獄の始まりだった。




「でも大学受験するなんてすごいよねー。いつもあんななのに、そういうところは真面目ってギャップだよねーいいよねー」


「あ、はい……」


「確かに1年の頃から言ってたんだよね!」


「そうなんですね……」


「知り合いに建築士の人がいるらしくて、ずっと憧れてるとも言ってたなぁ」





建築士……?

一体何の話?



もちろんひーくんが高校1年生の時を知るはずもないあたしが、そんな目標の話なんか知るはずもない。




「あっ……、もしかして、今の話陽から聞いてなかった?」


「はい……」


「そっかぁそうだったんだぁ、ごめんね?そしたら、陽が建築士になりたいって夢があるのも知らないんだ?」




ええ。もちろん知りませんとも。



今初めて聞きましたとも。




< 231 / 413 >

この作品をシェア

pagetop