モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
………すると、突然ひーくんの肩が小刻みに揺れ出した。
え?何?どういうこと……?
もしかして………笑ってる?
その瞬間、ひーくんが声を出して笑い始めた。
「桃ちゃん、よしよし」
そしてあたしの頭を撫でた後に、優しく抱き締めてきた。
「どういうこと?え?」
「ん?」
「いや、ん?じゃなくてっ。だって、悠里さんのことが特別だって……っ」
さっきそう言ったよね……?
悠里さんのことを信じたんじゃなかったの……?
「ごめん、嘘ついた」
「嘘……?」
「つい桃が可愛くて、意地悪なことしちゃった」
てへっ、とまるでぶりっ子のようにおどけてみせるひーくんに………あたしは初めて蹴っ突ばしてやろうかと思った。