モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
あたしはひーくんの言葉全部信じて涙出るほど悲しかったっていうのに、
結局ひーくんにからかわれてただけらしい。
「それより、マジで可愛いな」
「ひゃっ!」
悠里さんの怒りが収まってない様子でも、そんなの関係なしに、そう言ってあたしの髪の毛をくしゃくしゃにしてくるひーくん。
か、可愛いっ……?!
「久々にいじめた気がする」
「あたしが悲しんでるの知ってて、楽しんでたってこと?!」
「それ以外に何があんの」
大魔王は受験生でも健在だったのだ。
あたしはすっかり油断していた。
今回のことはあたしがいけない。
ひーくんに普通の彼氏に望むようなことを望んでも仕方がないってこのことでとても学べた気がする。