モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
その後はひーくんに散々慰められ、ひーくんの色気にやられると周りが見えなくなるあたしは………悠里さんがその場からいなくなったことを少し経ってから知った。
「あ、あのさ、何で悠里さんが嘘ついてるって分かったの……?」
塾からの帰り道、隣を歩くひーくんの左手に抱えられてるプレゼントを見て、胸がキュンとした。
「何でだろうな?」
「え?」
「何?」
「じゃ、じゃあ、逆に、あたしのことを信じてくれたってことだよね?!」
「そうだったら嬉しいの?」
「違うのっ?!そういうことじゃないの?!」
「じゃあ、そういうことにしとけば?」
ひーくんは意地悪だ。
あたしの困ってる顔を見て楽しんでる。
そもそも、悠里さんを何の疑いもなく信じたあたしがいけないのかもしれないけど……。
悠里さんはやっぱり、ひーくんとまた元の関係に戻りたいってことだよね?
だから、邪魔なあたしをまずは悪者にして離れさせようとしたのかな……。