モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
〜注意報④〜
空き教室の秘め事
悠里さんとの1件があってから本当にあたしは塾には近づかなかった。
ひーくんを信じていたし、これ以上悠里さんとも会いたくないし、何より勉強の邪魔をしちゃいけないと思った。
会ったらその分くっつきたくなる。
あたしがくっつくと、ひーくんの男モードにスイッチが入っちゃうらしく、むやみにくっつくなと言われてしまった。
彼女なのに!
彼氏にベタベタするのは彼女の特権なのに!
それを拒否されあたしのプライドが傷ついた以上、もうこっちからベタベタするのは止めようと心に決めたのだ。
ひーくんのことが好きだから、会えばそりゃあくっつきたくなるのが当たり前でしょ?
それを、あの暴君男はなーんにも分かってない。
「それで、夏休み明け早々、そんなにテンションが低いわけね?」
約1ヶ月の夏休みが終わりを告げ、今日は夏休み明け最初の登校日。
始業式も終わり、教室へと戻ってきた。