モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
そんなあたしのお願いに、ひーくんは「分かった。絶対言わない」と約束してくれた。
………だけど、
翌日の放課後、近所の公園でひーくんも含むいつものメンバーで遊んでる時に、ひーくんがいきなり発表し出した。
「そういえばさ、桃が熊のパンツ履いてるって知ってる?」
……あたしはそれからしばらく、いろんな男子に「熊パンツ」とバカにされた。
ひーくんに何かをした覚えはまったくなかった。
でも、いじられることは多々あったため深く考えることもなく……。
今思えば、あたしはひーくんに優しくしてもらったことなんかなくて、むしろ意地悪しかされてない。
虫が大嫌いなのを知ってるくせにわざと虫を取ってきて頭や肩に置いたり、ママに可愛く結んでもらった髪の毛のゴムを引っ張ってほどいたり、
ひーくんが中学生になっても、会えば髪をぐしゃぐしゃにしてきたり、辛くてまずいガムを食べさせてきたり………
意地悪をされた思い出ばかり。