モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「すみません。それはできません」
「えぇー、なんでよー?連絡先くらい教えてくれても良くない?」
「ごめんなさい」
手首を掴まれてる手を必死に振りほどこうとするけど、向こうも意地になってるのか、なかなか離してくれない。
「じゃあさ、この後ちょっとでいいから俺らと一緒に回ろうよ!あと少しで交代なんでしょ?」
入るときにあたしたちの会話を聞いていたのか、すでに交代することがバレてる………。
もう、なんでこんなことになっちゃったの………。
あとちょっとで交代して、ひーくんと一緒に回れるの楽しみにしてたのにー………!
………って、ん?
あ!ひーくん!
その直後、フワッと大好きな香水の匂いがした。
愛しの存在を思い出したと同時に、その張本人はいつの間にかあたしの背後にいた。
不敵な笑みを浮かべる彼は、背の高い人の手首を掴んだ。