モテすぎる先輩の溺甘♡注意報



「えっ?え!えっ⁈えっ⁈」


「なに?」


「えっ、あ、いや、折ろうとしてるんで………」


「よくわかったじゃん。正解」



また折ろうとするひーくんに、さすがの3人組は命を危険を感じたのか、他の2人が適当に財布からお金出し、そのお金だけを置いて、教室から走り去って行ってしまった。



背の高い人はこれでもかってくらいの力でひーくんの腕を振りほどき、一目散に逃げ出した。



どこから聞いてたのかは知らないけど、ひーくんはどうやらかなり怒ってるらしい。



嫉妬深いのはわかってたけど、まさかここまでとは思ってなかった………。



怒り方が度を超えてる。

見ず知らずの他人の腕を折ろうとするって。




「まさか本気で折ろうとしてたんじゃないよね?」



思わず心配になりそう聞いたあたしに、ひーくんはニコニコしながら「もちろん」と答えた。



そのわざとらしい笑顔が逆に怖くて、これからはなるべく嫉妬されないように注意しなきゃいけないなと思った。




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