モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「お母さんが帰ってこなくなったあたりからバイトの帰りとか遊んだ帰りとか、なんか後ろからつけられてるような気がして……」
さっきまではこのムカつく女!って思ってたけど、お母さんのことやストーカーのことを聞いて同じ女として同情してしまう。
こんだけ可愛ければストーカーされるよなぁ……。
それにしても心配。
「お母さんいつ帰ってくるかわからないし、いつも帰って家に入るとき誰かいたらどうしようって怖くて夜もなかなか眠れなくて」
「そりゃそうなるよなぁ……」
「それにお母さんの方の親戚にも会ったことなくておばあちゃんっていう存在がいないから、少しでも会えるならこんなきかいないからおばあちゃんに会ってみたいって思ったの。でも行ったところでなにを話せばいいかわからないし、帰り道ストーカーに襲われないか心配だし……」
「なら、陽、おまえんちに少しの間泊まらせてやれよ」
今までの絢さんとは打って変わり、うつむきながら低いトーンで話していて、本当に悩んでるんだなとあたしでも心配になってしまった。
ところがひーくんだけは違うようで、英二くんの言葉への返答は「は?」の一言。