モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「どういうことですか?」
「絢が陽くんのことをお兄ちゃんとして見てるわけないでしょ」
「………」
言葉が出ないあたしに「言っている意味わかる?」とバカにしたように聞いてくる眉ピ男。
「つまり………絢さんは、男として見てるってことですか?」
「そういうこと。それに、こいつの母親のこと知ってるんでしょ?男にだらしなくてほとんど家に帰ってこない最低女。必然的に1番近くにいた陽くんに惹かれたわけ」
「……じゃあ、どうして昨日あたしに血の繋がってる兄妹って嘘ついたんですか?」
代わりにペラペラとしゃべる眉ピ男のことは一旦置いといて、あたしは隣に座り俯く絢さんへ視線を移した。
だってそうでしょ?
ひーくんのことが好きで男として見てるんだったら、正々堂々あたしに立ち向かうべきじゃない?
彼女のあたしが言うのもなんだけど。