モテすぎる先輩の溺甘♡注意報


「英二が使えないから自ら動くことにして、昨日あなたに会いにきたの」


「……じゃあ、ストーカーがいるかもっていうのは……」


「嘘に決まってるでしょ。陽の気ひいてあなたと離れさせたかったから思いついたただの嘘」


「本気で心配したのに……」



同じ女としてどうしても助けてあげたいと思ったから、喧嘩してもひーくんのことを説得し続けたのに……。



「そんなのそっちが勝手にしたことでしょ。まぁでもそのおかげで勝手に喧嘩し始めてくれたから、こっちとしてはありがたかったわぁ」



笑いが溢れるほどあたしとひーくんの距離が離れていくことが嬉しいようで、あたしには絢さんのその笑ってる表情が不気味にさえ感じた。



「あたしが血の繋がってる兄妹だって言ったら、陽もきっとその嘘に乗っかってくるなって。血の繋がってない元妹なんか現れたらめんどくさいって思うだろうなと思ったの」


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